熱狂的なファンがいる「高校野球」
私も毎年楽しみにしている行事の1つです♪
そんな高校球児たちの熱い戦いが今年も8/7~21に開催されます。
先月は有名なバラエティー番組「アメトーーク」で【高校野球大大大大好き 栄冠は君に輝くSP】が放送されました。とっても感動する場面が沢山ありましたよ!
そこで、色々調べると甲子園の名場面を集めてみたというサイトがあったのでその中から選りすぐりをご紹介します!
1:1998年(準々決勝)横浜(神奈川)×PL学園(大阪)
延長17回、251球を1人で投げ抜きる
優勝候補と言われていた2校が激突したのは準々決勝でした。PLが先制、横浜が追いつくという展開。試合は9回では決着がつかず5-5のまま延長に突入。延長では横浜が2度も先制し、PLが追いつくというまさに激闘。流れが変わったのは17回表、横浜の攻撃。小山の打球をPLのレフト田中がファインプレーでキャッチし2アウト。しかし、次の打者柴の内野安打をPLのショート本橋が悪送球、2アウト1塁となった所で横浜常盤の打球が2ランホームランを放ち、9-7で3時間37分の激闘は幕を閉じます。この試合、たった1人で251球ものボールを投げ続けた松坂に試合後の笑顔はなく、気力だけで戦い続けたその顔には安堵の表情だけがありました。当時実況を担当し、2013年に亡くなられたNHKの名アナウンサー石川洋さんは「勝って泣く顔があります。負けて笑う顔があります」と、この素晴らしい試合を締めくくりました。2:1992年(2回戦)星稜(石川)×明徳義塾(高知)
松井秀喜 5打席連続敬遠
当時高校通算60本のホームランの松井秀喜は「怪物」として大会の注目一挙に集めていました。松井の練習を見た明徳義塾の馬淵監督が後に「高校生の中に1人だけプロが混じっていると思った」とコメントしたほど。そんな中、試合はまさかの展開を迎えます。なんとこの試合で明徳義塾は、星稜の松井に対して「全打席敬遠」の策をとります。3回表の第2打席から観客はざわつき始め、「勝負! 勝負!」との怒号ともいえる声が。しかし明徳義塾は松井に対し敬遠を続行。更に、5回星稜の攻撃では、1塁走者がいるのにも関わらず敬遠。9回表の松井の最終打席でも敬遠を実行し、5打席連続敬遠を実行します。このプレーにシビレを切らした観客達から「帰れ! 帰れ!」との怒号が飛び交い、高校野球では珍しくメガホンがマウンドに投げられるという前代未聞の事態に。試合後、明徳義塾の馬淵監督は「ひとつでも多く甲子園で勝たせたいと思った」と選手への気持ちを漏らしました。星稜に勝って迎えた3回戦では、選手たちは星稜戦の騒動による精神的ダメージを拭えず、ほとんど力を発揮できないまま広島工業に0-8と大敗を喫し敗れ去りました。3:2009年(決勝)中京大中京(愛知)×日本文理(新潟)
2アウトランナーなしからの伝説
中京大中京優勢で進む試合。8回が終わった時点では10-4と中京大中京の勝利は確実にも見えました。そして、迎えた9回表、日本文理の攻撃。中京大中京は2アウトを奪いあと1アウトで勝利。しかし、ここからドラマは始まります。中京大中京のエラーや切手、高橋、武石の活躍で日本文理は2点を返し6-10。ここでバッターの吉田が平凡ファールを打ち上げ試合終了かと思われた所でサード河合がボールを見失いアウトならず。吉田がデッドボールとなり、2アウト1・3塁。ここで中京大中京はエース堂林をベンチに下げ、森本を登板させます。しかし再びデットボールにより2アウト満塁。ここで日本文理のエース伊藤に打順が回ると会場は騒然、伊藤コールに包まれます。伊藤は歓声に応え、2点タイムリーヒットを放ち2点差。続く石塚もタイムリーヒットを放ち、ついに1点差まで詰め寄ります。誰もが負けを確信していた日本文理の驚異的な追い上げ。中京大中京の最後のアウトがなかなか取れないもどかしさ。「まだ続く! いける!」との日本文理の粘り強い闘志に観客は魅了されていきます。バッターは9回、奇跡の起点を作った若林。快音とともに放たれたボールはこの回ファールを落球した河合のグラブに吸い込まれます。日本文理の大井道夫監督は『「せめて最終回は1点取って意地を見せろ」と言ったが、まさか1点差まで追い詰めるとは、本当にウチは素晴らしいチームです』と選手の健闘を誉め称えていました。2校がお互いの健闘を称えあい、涙を流す姿が印象的でした。
4:1996年(決勝)松山商業(愛媛)×熊本工業(熊本)
奇跡のバックホーム
この試合は高校野球のみならず、日本の野球史上最高のバックホームと言える奇跡が起こったこの試合。序盤から3-1と松山商業が先制する展開、しかし熊本工業は8回裏に1点、9回裏に1点を返し、ついに追いつきます。試合は延長へ、3-3のまま迎えた延長10回裏熊本工業の攻撃。ヒットと送りバントで1アウトランナー3塁という場面で松山商業は満塁策を取ります。松山商業絶体絶命の大ピンチ。1打でても、犠牲フライでも熊本工業の勝利、熊本工業アルプススタンドはサヨナラ勝ちを確信し、盛り上がります。ここで松山商業はライトを守っていた先発ピッチャーの新田をベンチに下げ、強肩の1年生矢野を投入します。後に「天の声が聞こえた」という松山商業澤田監督のこの作戦が功を奏すとはこの時、誰も考ていませんでした。熊本工業本田の打球。痛烈な当たりは実況のアナウンサーに「行ったー! これは文句なし」と言わせたほど。しかし打球は甲子園特有の浜風に押し戻されます。それでも犠牲フライには十分な距離。球審の田中美一は「犠牲フライ成立」と思い、熊本工業のサードランナー星子も「行ける」と思った。松山商業澤田も「終わった」と思ったそうです。しかし、交代したばかりの矢野は捕球するなり、豪球のバックホーム。練習で何度も矢野が大暴投していたのを頭に浮かべたキャッチャー石丸は「またやったか」と思った。距離にして80mを超える矢野の返球はホームランを阻止した甲子園の浜風に乗って加速し、石丸のミットへ。球場は静まり返ります。「アウトォォォォォ!」との審判の声とともに歓喜が蘇ります。負けを確信した松山商業のベンチ、スタンドからは割れんばかりの歓声。その後11回表で、波に乗った松山商業が3点を奪い、6-3で松山商業が勝利を得ました。試合後、矢野選手は「もう一度やれと言われてもできない」と話したそうです。これこそ甲子園の魔物が顔を覗かせた瞬間。奇跡としか言いようが無いバックホームでした。
甲子園の名場面は毎年生まれます。毎年ドラマがあります。今年はどんなドラマが待っているのでしょうか。。。